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MPJ第二弾:日本一の豚を求めて宮崎へ

ゆかり

宮古島工房の完成披露パーティーの1週間前。パーティー準備もおろそかにして、私たちは宮崎のとある場所へ向かいました。

目的は日本一の豚。そして、めでたくブランド豚の取引が成立しました。その名も「南の島豚」!

やったー!嬉しい!南の島豚ちゃん😍

南の島豚とは

農林大臣賞を二度受賞した宮崎県川南町永田種豚場と宮崎大学が研究開発した最高傑作!お父さんは沖縄のアグー豚を種豚とし、赤豚のデュロック種などと交配したものです。美味しさを求めて66年、永田さんご夫婦に大事に愛情込めて育てられている。

生産量が少なく、宣伝も一切せず、一部の高級店にしか卸していない希少な豚ちゃん…。現地に行ったら食べれると思いきや、お母さんの話ではそもそも出荷は県外のみとのこと😅

美味しさの秘密は脂

日本一の豚は他にもいる。けれどなぜ南の島豚でないとダメなのか。それは南の島豚だけが持つ脂の性質にある。南の島豚の脂は実に淡白で甘く、もったりもせずにあっさりしている。それでいて赤身は旨みが濃厚。ふつうの豚と真逆なのだ。

また、融点が他の豚より低いため、口にした瞬間に脂が溶けて肉汁として広がる。そしてアグーとの明らかな違いは、脂の臭み。

アグーやイベリコ豚はDNAが野生の豚に近く、イノシシのような獣臭が強くなりがち。ところが南の島豚にはその臭みがまったくないのが特徴。

南の島豚を看板豚とし、ミシュラン・ビブグルマン4年連続受賞店・神楽坂の「あげづき」の店舗紹介にもこうありました。

「これまで食したなかでも、頭抜けた美味しさ」

わかります!究極のとんかつを目指して28年の店主がそう言うのですから間違いありません!😆

希少で少量生産だけど・・

そんなに人気の豚ならば入手困難なのでは。確かに専門店でも常時在庫があるわけではありません。でも、私たちが必要としている部位が「豚バラ」であることがラッキーでした。

南の島豚の取引先は京都の名店熟成肉の中勢以を筆頭に、フレンチ、しゃぶしゃぶ、とんかつなどで、人気部位はロースがメイン。豚バラを扱っている店舗は少なかったようです。

でも脂身が多い豚バラが、本来この豚の良さを一番発揮するはずです。

ここに行き着くまで3年

覚えていますか?コロナ禍、私たちが計画していた燻製ベーコンのBLTサンド。広島のトムズサンドイッチまで何度も視察に行き、ポスターまで作ったのにオハコになった燻製サンドイッチです(苦笑)

テイクアウトやオンラインショップで業務を拡大したい。でも店内飲食を前提に設計しているオリンでは、どうしたってスペースが足りませんでした。

そこで今回の工房建築です。最初はテイクアウトの断念から始まり、皆様に支援頂いたクラウドファンディングのリターン作りで限界を感じ「店舗以外の場所で燻製を作ること」を実現するのに3年・・。3年かけてここまで来ました。

あのクラウドファンディングは支援金で助けられただけではなく、多くのことを考える機会にもなり、勉強にもなりました。オリオンファンの皆さまのおかげです!

いつかは宮古豚でも

宮古島に工房を作るのだから脂が美味しいアグーや島豚を使ったベーコンを作りたい、当然そう考えていました。ところが、宮古島の養豚場はコロナ禍に閉鎖してしまって再建後も十分に育っていない。沖縄本島も同様で、2020年に県内で発生した豚熱により1万2000頭の豚が殺処分、数が激減。再建に必死・・・。

最も大きな問題は、沖縄で流通している豚バラは軟骨ソーキに使われてしまうため、他県と比べブロックの厚みが薄く、ベーコンには不向きでした。

このような事情を永田さんご家族にお話しをして「どうしても南の島豚を使いたい!」そうお願いして、めでたく取引成立となりました✨日が暮れるまでお母さんと娘さんからたくさん貴重なお話を聞きました。

私たちはこれから初めて「製造業」「小売業」という事業を始めます。農家さんとの繋がりもなく、何もかも手探り。そんななか快く迎えていただき、新たなチャンスをいただいたことを心より感謝を申し上げます。

宮古島では現在4件の農家さんが再建を頑張っており、ソーセージが出来るまで育ったそうです!大きくなるまではもう少し。いつか宮古豚のベーコンを作ることも目標です!

低温でじっくり焼く極上のベーコン

南の島豚で作るベーコンは、低温でじっくり、脂を落とすことなく、旨みを閉じ込めたジューシーで極上なベーコンになります。

当初目指していた「カリカリベーコン」とは真逆になってしまいましたが、カリカリベーコンにするには脂身を大量に落とす必要があり、結果大量の豚肉を要する。価格も高騰してしまう。「そもそもジューシーが好きな日本人がそこまでしてカリカリを求めるだろうか?」「結局、美味しいのは脂なのにあえて落とす・・・?」そんな疑問もあってのノンリリースでした。

これから、適した熟成はどれくらいか、ステーキに適した厚さは、加熱温度は、サンドイッチ向けの厚さは、相性の良いパンはなにか等、開発しなければならないことが沢山あります。リリースはもうしばらくお待ちください。

そして、どうか楽しみにしていてください!

初めての試食は自宅で作った待望のサンドイッチ。めっちゃ美味しかったですー😍

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